インターフェースデザインの心理学

インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針」という本を読み終わった。2012年で、最も良かった本の一つ。

インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針
Susan Weinschenk
オライリージャパン
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どんな本?

ウェブサイトやアプリケーションのデザインを心理学的観点から解説した本。

この本でのデザインというのは、色合いや絵柄だけではなく、ユーザインターフェースまでを含めたデザインの事を言っている(ユーザインターフェースの話がメイン)。

これを読んだからといって、適切なデザインが出来るわけではないが、困ったときのヒントになる。インターフェースを構築する人は、読んでおいて損はない本だと思った。

面白かったところを少し紹介

「心的な処理には難しいものとやさしいものがある」という章から(P.70)。

考えたり、思い出したり、何かしらの心的な処理を行っているとき(認知)の方が、視覚よりも多く資源を消耗します。つまりヒューマンファクターの観点から、心的資源の消耗が多い順に並べると次のようになります。「認知」>「視覚」>「運動」

クリックを何回か増やさなければならないとしても、ユーザを悩ませる必要がなくなるのであれば、そうする価値があると言えます。クリック数が多いと言うことは、考える不可がより少ないということだからです。

例えば、こういう状況の場合だろう。

Web画面でメニューを表示する画面を設計している。

ここで悩みがある。

どちらが良いのだろうか・・?

・「Web画面で全メニューを表示して選ばせる」

・「Web画面で基本メニューを選ばせてから、次の画面で詳細メニューを選ばせる」

全メニューの数が多くなって認知負荷があがるのであれば、「基本メニュー>詳細メニュー」の遷移の方が良い。ただし、基本メニューから詳細メニューを連想できる事が条件となる。

分かりやすいし、楽しい

上記の紹介は、少し難しいところだけど、全体的には分かりやすい内容が多い。

「選択肢が多すぎると指向が麻痺する」という内容の箇所では、「ジャムの法則」という実験を紹介している。心理学の実験を例に挙げて、分かりやすく内容を解説してくれている箇所が多くて、理解しやすい。

「多くの人間は4つまでしか覚えられない」とか、トリビア的な内容も多くて楽しく読める。

Webサイトを作っている人や、アプリを作成している人には、ぜひ読んで欲しい本だと思う。


インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針
インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針

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投稿日 2012年12月16日