この世で一番おもしろいマクロ経済学

「この世で一番おもしろいマクロ経済学」という本を見つけて、買ってきた。

この世で一番おもしろいマクロ経済学――みんながもっと豊かになれるかもしれない16講
ヨラム・バウマン グレディ・クライン
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 900

どんな本?

マクロ経済の入門書。マンガになっていて、かなり読みやすい。

中国の為替政策などで、マクロ経済の話がニュースに出たりするが、「なんのこっちゃ・・?」状態だったのが、少しはましになったと思う。もちろん、この本だけで全てが分かるものではない。しかし、経済学者の意見の源流が見えてくる。

面白かったところを少し紹介

景気の波の上下で生じる失業「循環的失業」。基本的経済理論では、賃金は受給により決定される物である。そのため、景気悪化時に賃金が下がるが、雇用は保たれるはず。しかし、現実には失業者が増えてしまう。これは、なぜかという問題。

これを説明したのは「粘着賃金理論」。好景気に賃金は上がるが、不景気になっても賃金は下がりにくい。賃金や価格は高い価格に粘着する。その理由は、契約年数や労働者の心理的抵抗があるから。結果、高い賃金を維持することになり、失業者が出てしまう。(賃金で調整せずに、雇用者数で調整する)

分かりやすいし面白い

マンガになっているので、言葉で書くより分かりやすい。粘着賃金も絵がついているので、非常に分かりやすく説明されている。これは、非常におすすめの本。


同じシリーズで、ミクロ経済版もある。

この世で一番おもしろいミクロ経済学――誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講
ヨラム・バウマン グレディ・クライン
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 1076
投稿日 2012年07月28日